「Feign」において「ドクター」は、殺害されたプレイヤーを蘇生させることができる重要な役職だ。
「イノセント(村人陣営)」の勝利は、「ドクター」の役職を引いたプレイヤーの立ち回り次第といっても、過言ではないだろう。
この記事では、人狼系ゲーム「Feign」における、「ドクター」の役職の立ち回りと戦略を解説する。
「Feign」のルールや、各役職の詳細について知りたい方は、以下の記事で解説している。
なお、この記事で紹介する立ち回りと戦略は、2022年6月22日のアップデート前の情報をもとに作成している。
とくに、2022年6月22日のアップデートで、「魔術師」の役職が追加された。
そのため、「魔術師」がいる場合は、この記事の立ち回りと戦略が完全には当てはまらないことに注意いただきたい。
「ドクター」の特徴
「Feign」における「ドクター」の特徴は、おもに次の5つだ。
- 「イノセント(村人陣営)」のみの役職
- 「ドクター」が訪問したプレイヤーが殺害されていた場合、蘇生できる
- 「ドクター」の「バカ」の場合、蘇生できない
- 「ドクター」が訪問したことは、訪問先のプレイヤーには認識される
- 同じプレイヤーに、2日続けて訪問できない
まず、「ドクター」は「イノセント(村人陣営)」のみの役職のため、「イノセント(村人陣営)」の証明が最もしやすい役職だ。
また、「ドクター」が訪問した場合、訪問先のプレイヤーには、誰かが家の中に入ってくるモーションが見えるため、「ドクター」の訪問が認識できる。
「ドクター」が2人訪問した場合は、2回家の中に入ってくるモーションが出る。
ただし、誰が訪問したかはわからない。
そのため、「ドクター」以外の役職が、自分は「ドクター」だと嘘をつくのは難しい。
自分の役職が「ドクター」であると宣言することは、「イノセント(村人陣営)」として見られやすい行動となる。
「ドクター」は殺害されたプレイヤーを蘇生できるため、「イノセント(村人陣営)」にとっては強い味方だ。
しかし、「インポスター(人狼陣営)」にとっては厄介な存在のため、優先して殺害されやすい役職でもある。
つまり、「ドクター」のプレイヤーは、「イノセント(村人陣営)」として見られやすいが、殺害されやすい特徴がある。
「ドクター」の役職を引いたときの立ち回り
「ドクター」の立ち回りで重要なことは、自分が殺害されないことだ。
「インポスター(人狼陣営)」に殺害されやすいプレイヤーの特徴として、次の2つが挙げられる。
- 「インポスター(人狼陣営)」にとって厄介な能力を持っている役職
- 「インポスター(人狼陣営)」として疑われていないプレイヤー
まず、「インポスター(人狼陣営)」が厄介と感じる代表的な役職としては、「ドクター」「インベスティゲーター」「ポリス」が挙げられる。
「インベスティゲーター」に見られた場合、嘘の役職がつきにくくなる。
「ポリス」がいる場合、重要なときに行動を止められる恐れがある。
「インポスター(人狼陣営)」に厄介な役職は、ゲーム状況によって変化するが、蘇生能力を持つ「ドクター」はどの状況でも厄介と思われる役職だ。
逆に、「バカ」の役職はまったく脅威ではないため、「バカ」が判明したプレイヤーは殺害されにくい。
そして、「ドクター」の訪問は訪問先のプレイヤーにわかるため、「ドクター」のプレイヤーが「インポスター(人狼陣営)」と疑われることはまずない。
つまり、まわりから「ドクター」と思われているプレイヤーは、優先的に殺害されやすいといえる。
そのため、「ドクター」の立ち回りとしては、序盤は「ドクター」と見られないように行動することが大切だ。
「ドクター」以外の役職を宣言したり、まわりから「バカ」または「インポスター(人狼陣営)」と思われる発言をすることで、殺害されにくくなるだろう。
ただし、やり過ぎると「インポスター(人狼陣営)」だと思われて追放されてしまうため、自分が「ドクター」だと証明可能な範囲で疑われる行動をするのが良いだろう。
「ドクター」の訪問先は、殺害されそうなプレイヤーに訪問するのが定石だ。
「インポスター(人狼陣営)」にとって厄介な役職で、まわりから「インポスター(人狼陣営)」と疑われていないプレイヤーを訪問しよう。
ただし、同じプレイヤーに2日続けて訪問はできないことには注意しよう。
「ドクター」の役職を引いたときの戦略
ここからは、「ドクター」の役職を引いたときの具体的な戦略について解説する。
「Feign」は、人数や配役設定の影響はあるが、初日の昼からゲームが始まり、大体3日目〜6日目までにゲームが終了することが多い。
そして、「ドクター」の戦略を考えるポイントとしては、初日と2日目の行動が重要となる。
なぜなら、初日から2日目までは、自分が「ドクター」の役職であることをまわりに隠すことが十分に可能だからだ。
3日目以降は、自分が「ドクター」であることを宣言するか、行動結果からまわりにバレる確率が高い。
「ドクター」の役職証明はしやすいため、まわりからも「ドクター」であることは信用してもらえるだろう。
つまり、3日目以降は基本的に、まわりに「ドクター」と認識された状態で行動するため、とくに戦略は考えずに殺害されそうなプレイヤーの家に訪問する形となる。
「ドクター」の初日の行動戦略
「ドクター」の役職を引いたとき、初日におこなう行動の選択肢として、次の3つが挙げられる。
- 初日に自分が「ドクター」だと宣言する
- 初日に嘘の役職を宣言する
- 初日に役職を宣言しない
初日に自分が「ドクター」だと宣言する
まず、自分が「ドクター」だと宣言する行動は、まわりから「イノセント(村人陣営)」としてみられやすい。
初日に役職を宣言しておくことで、盤面も整理しやすく、議論時間を効率良く使えるメリットがある。
そして、「ドクター」を宣言することで「インポスター(人狼陣営)」に狙われやすいが、他の「イノセント(村人陣営)」から守る対象としても認識される。
たとえば、「トラッパー」の1人に、「ドクター」の家にトラップを仕掛けるように頼めば、「インポスター(人狼陣営)」は「ドクター」を殺害しにくくなる。
また、自分が「ドクター」の「バカ」である場合、本物の「ドクター」が別にいるため、オトリになれる可能性もある。
しかし、トラップなどで行動を阻害されない「シリアルキラー」がいる場合、「ドクター」を宣言したプレイヤーが初日に殺害される可能性はある。
トラップを頼んだ「トラッパー」が「バカ」または「インポスター(人狼陣営)」の場合もあるため、初日が必ずしも安全とはいえない。
どちらにしても、初日に「ドクター」を宣言した場合は、ゲーム序盤に殺害されやすいデメリットがある。
初日に嘘の役職を宣言する
「ドクター」以外の嘘の役職を宣言することは、初日に殺害される優先順位を下げる行動して有効だ。
「インポスター(人狼陣営)」が初日に殺害したい対象としては、「ドクター」を含め、「インベスティゲーター」「ねずみ」「ルックアウト」が有力候補として挙げられる。
なぜなら、これらの役職は役職証明がしやすく、役職能力から「インポスター(人狼陣営)」を特定する可能性があるからだ。
逆にいえば、「トラッパー」や「挑発者」などは初日に殺害する優先順位が高いとはいえない。
そのため、「トラッパー」や「挑発者」などの嘘の役職を宣言することで、初日に殺害される優先順位を下げられる可能性がある。
「インポスター(人狼陣営)」の心理次第のため、確実に効果がある戦略ではない。
ただ、私のこれまでのプレイ経験から、初日に「トラッパー」を宣言したプレイヤーと役職宣言しないプレイヤーでは、後者の方が殺害される確率が高いと感じた。
注意したいのは、「シリアルキラー」などに殺害されて役職が開示されなかった(「わからない」と表示される)場合、自分の嘘のせいで盤面が混乱する可能性があることだ。
たとえば、「トラッパー」の配役がない状況で、「ドクター」が「トラッパー」と嘘の宣言をした後で殺害され、役職開示がない場合、「トラッパー」が存在しないのに「トラッパー」の「バカ」主張がとおる状況となる。
また、あとで役職を訂正するための説明時間が必要なため、盤面が混乱しやすく、議論時間を余分に消費するデメリットがある。
初日に役職を宣言しない
初日に役職を宣言しない行動は、だれの有利にも不利にもなりにくい無難な選択だ。
初日に殺害されないことを祈りながら、訪問先を決めよう。
初日に生き残ることができれば、訪問先のプレイヤーには自分が「ドクター」であることは信用されやすい状況となる。
以上の3つの選択肢が、「ドクター」の初日の戦略として挙げられる。
「ドクター」の2日目の行動戦略
初日が終わり、2日目の朝からは殺害報告が発生する可能性があり、議論が白熱することだろう。
初日の夜の「ドクター」の行動結果としては、次の4つが考えられる。
だれの家にも訪問しないという選択肢は、メリットがないため除外する。
- 訪問先で蘇生モーションが発生する
- 訪問先で蘇生モーションが発生しない
- 他のプレイヤーの役職能力により、行動を阻害される
- 自分が初日の夜に殺害される
「ドクター」が「ポリス」や「トラッパー」に行動を阻害されなければ、訪問先のプレイヤーには「ドクター」の訪問がわかる。
また、殺害されていないプレイヤーに蘇生モーションが発生するか、殺害されたプレイヤーの蘇生ができていない場合、自分が「ドクター」の「バカ」だと認識することができる。
以上をふまえて、「ドクター」の2日目の行動戦略としては、自分が「ドクター」だと宣言するか、嘘の証言をするかの2択から選ぶことになる。
2日目に自分が「ドクター」だと宣言する
2日目に自分が「ドクター」だと宣言するメリットは、次の3つが挙げられる。
- 「ドクター」として信用されやすく、追放されにくい
- 議論が混乱しにくく、盤面が整理しやすい
- 夜の行動方針を決めやすい
まず、2日目の「ドクター」の宣言は、高確率で信用される。
なぜなら、初日の夜の訪問先をいえば、訪問先のプレイヤーが「ドクター」の訪問を証明してくれるからだ。
そして、「インポスター(人狼陣営)」の「ドクター」の宣言は、訪問先のプレイヤーからの証明が得られないため、デメリットが大きい。
仲間の「インポスター(人狼陣営)」の家に訪問したといえば、仲間が合わせてくれるかもしれないが、3日目以降に矛盾が生じると、仲間も含めて「インポスター(人狼陣営)」であることがバレるデメリットがある。
そのため、2日目の議論では、「ドクター」がほぼ証明された状況で議論できる。
「Feign」のプレイにおいて、各プレイヤーの役職と行動を整理することが最も時間を消費するため、1人でもプレイヤーの役職を確定できれば、盤面がとても整理しやすくなる。
また、「ドクター」の護衛方法や訪問先についても相談できるため、「イノセント(村人陣営)」にメリットのある議論をしやすい。
しかし、「ドクター」の宣言は「インポスター(人狼陣営)」に狙われやすくなるため、殺害されやすくなるデメリットがある。
「ドクター」の護衛方法や訪問先について議論した場合、「インポスター(人狼陣営)」にも内容が伝わるため、護衛する人が狙われるなど、逆手に取られることも考えられる。
つまり、2日目の「ドクター」の宣言は、敵味方ともに盤面が整理しやすくなり、「ドクター」は殺害されやすくなる盤面となる。
複雑な盤面が苦手な方にオススメな戦略だが、「ドクター」で最終盤面まで生存したい場合は向いていない戦略といえる。
2日目に嘘の証言をする
2日目に嘘の証言をするメリットは、次の3つが挙げられる。
- 「インポスター(人狼陣営)」に見られやすい反面、殺害されにくい
- 訪問したプレイヤーには、「ドクター」が嘘をついていると理解されやすい
- 嘘の証言をした場合のまわりの反応を見ることができる
まず、2日目に殺害報告があった場合、嘘の証言をすると高確率で容疑者位置に入ってしまう。
追放されそうな場合は素直に「ドクター」を宣言した方が良いが、追放されない場合は逆に「インポスター(人狼陣営)」には殺害されにくくなる。
なぜなら、「インポスター(人狼陣営)」視点では、「インポスター(人狼陣営)」の疑いがあるプレイヤーは残しておきたいからだ。
そして、嘘をついたとしても、「ドクター」が訪問したプレイヤーには、「ドクター」が嘘をついていると理解されやすい。
たとえば、初日の夜の訪問先に、「ドクター」ではなく「ポリス」で訪問したと嘘をついたとする。
訪問されたプレイヤーは「ドクター」の訪問を認識しているため、訪問者の誰かが「ドクター」で嘘をついたことがわかる。
そのため、3日目以降に、「ポリス」ではなく実際は「ドクター」として訪問したと訂正しても、訪問されたプレイヤーはその訂正が正しいことを証明してくれるだろう。
しかし、訪問先のプレイヤーがその後に殺害された場合は証明してくれる人がいなくなる。
また、訪問先が「インポスター(人狼陣営)」の家の場合は、嘘を利用されてしまう恐れもあることに注意が必要だ。
最後に、人狼系ゲームでは証言の矛盾を探すことが重要だが、各プレイヤーの反応を見ることも重要だ。
たとえば、自分を「ドクター」ではなく「ルックアウト」で殺害されたプレイヤーの家を見たと嘘をついたとする。
そして、「インポスター(人狼陣営)」の疑いがあるプレイヤーが訪問していたと証言することで、そのプレイヤーの反応を見ることができる。
反応の仕方はプレイヤー次第のため、反応で「インポスター(人狼陣営)」を判断することは難しい。
ただ、もしも容疑者が「イノセント(村人陣営)」の場合は、嘘の内容に対して驚きの反応を示してくれるだろう。
この驚きのパッション次第で、「インポスター(人狼陣営)」ではないと判断できる場合もある。
しかし、嘘の証言をする場合、あとで訂正が必要なため議論時間を消費し、盤面が混乱しやすいデメリットがある。
また、嘘を訂正する前に殺害されたり、訂正が信用されない場合は不利になることも多い。
つまり、2日目に「ドクター」の嘘の証言は、敵味方ともに盤面が混乱しやすく、各プレイヤーの心理戦の要素が強くなる盤面といえる。
「ドクター」の3日目以降の行動戦略
2日目が終わり、3日目になった段階では、基本的には「ドクター」は正直に役職を宣言した方が良いだろう。
なぜなら、3日目には容疑者はある程度絞れる状態となり、容疑者が追放されやすいからだ。
また、「ドクター」を隠しながら議論することも難しい。
まわりから「ドクター」がいるなら宣言してほしいという発言も出る段階だろう。
そのため、3日目以降の「ドクター」の行動としては、正直に役職とこれまでの行動を伝えて、まわりから信用されることが重要だ。
3日目以降も「ドクター」が生存している場合は、「イノセント(村人陣営)」に有利な盤面になりやすい。
その夜に殺害されてほしくないプレイヤーを「ドクター」が守り、他の「イノセント(村人陣営)」が容疑者の行動を探ることができるからだ。
3日目以降は、「ドクター」は嘘をつくメリットは少ないため、正直に内容を伝えて行動するのがオススメだ。
まとめ
以上、私の考える「Feign」で「ドクター」の役職を引いたときの立ち回りと戦略について解説した。
まとめると、以下のとおりだ。
戦略は人それぞれであり、どの状況でも通用する最適解はないため、この記事の内容は参考程度の認識としておくのが良いだろう。
チェックポイント
・「ドクター」は初日および2日目に役職を宣言するか嘘をつくかで戦い方が変わる
・早めの役職宣言は信用されやすく、盤面整理しやすいが、殺害されやすい
・嘘をつく場合は殺害されにくいが、嘘の訂正ができないと不利になる
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