【ワンナイト人狼】初心者でもわかるワンナイト人狼の流れ

ワンナイト人狼。
それは簡潔にいえば、嘘吐きを探すゲームである。

プレイヤーは「人狼(嘘吐き)」と「人間」の2陣営に分かれる。

「人狼」側は、自分が「人狼」だとバレないように嘘をつく必要がある。
逆に、「人間」側は正直に証言することで、「人狼」を探し出すのが、このゲームの肝だ。

「人間」側も嘘をつくことはできるが、デメリットが多い。
そのため、基本的には、「人間」側は嘘をつかない前提で、人狼(嘘吐き)を探すゲームとなる。

なお、ワンナイト人狼にはブラウザ版やボードゲームなど、複数の種類がある。
この記事では、以下のブラウザ版ワンナイト人狼をベースに解説する。

http://oj.bakuretuken.com/

また、この記事では以下のポイントについて解説する。

  • 各配役と役割
  • ゲームの流れ
  • 実際のゲームの進行例
目次

各配役と役割

ブラウザ版の配役と役割は以下のとおりだ。

人間陣営
・占い師(誰か1人または墓地の配役を確認できる)
・怪盗(誰か1人と配役を交換できる)
・村人(何の能力もない普通の村人)
人狼陣営
・人狼(自分が人狼だとバレないように立ち回る)
・狂人(人狼に味方する人間。人狼が勝てば狂人も勝利)
第3勢力
・吊人(吊人が投票で処刑されると吊人の勝利)

ゲームの流れ

ブラウザ版ワンナイト人狼の通常ルールを基に、ゲームの流れを解説する。

まず初めに、配役を決めるカードが、「プレイヤーの人数」+2枚で構成される。
各プレイヤーにランダムでカードが配られ、配られなかった2枚のカードは墓地に置かれる。

これが基本ルールとなる。

次に、ワンナイト人狼では、「夜の行動」→「朝の行動」の2つで構成される。

「夜の行動」では、以下の順番で各プレイヤーが行動する。

1.「占い師」の行動
・誰か1人または墓地の2枚の配役を確認できる
2.「人狼」の行動
・配役が「人狼」のプレイヤーを確認できる
3.「怪盗」の行動
・誰か1人と配役を交換できる(交換しないことも可能)
※怪盗の行動は「占い師」「人狼」が行動した後に実行される

「村人」「狂人」「吊人」は何もできず、「朝の行動」まで待つことになる。

「夜の行動」が終了後、「朝の行動」に移る。

「朝の行動」では、全員で話し合いをして、誰が人狼かを決める。
「人間陣営」は「人狼」と思われるプレイヤーを決めて投票する。
「人狼陣営」は「人間陣営」で票が集まりそうなプレイヤーに投票する。

最終的に、票数が多いプレイヤーが吊られる(処刑される)。
「人狼」を吊れたら「人間陣営」の勝利、「人間」を吊れたら「人狼陣営」の勝利となる。

他に票数が同数のプレイヤーがいた場合、両方とも吊られることになる。
その場合、1人でも「人狼」を吊れたら「人間陣営」の勝利となる。

「狂人」は「人狼陣営」だが「人間」である。
そのため、「狂人」は自分が吊られても、「狂人」を含む「人狼陣営」の勝利となる。

実際のゲームの進行例

文章での説明だけではイメージできない方もいるだろう。

ここからは実際のゲーム状況を模擬した対話形式で、ゲームの進め方を解説する。

プレイヤーは8人で、それぞれプレイヤーA〜Hとする。
配役のカード枚数は以下のとおりとする。
なお、吊人を入れるとゲーム進行の考え方が大きく変わるため、この記事では除外する。

  • 占い師:1枚
  • 怪盗:1枚
  • 村人:4枚
  • 人狼:3枚
  • 狂人:1枚

8人未満または初心者同士であれば、まずは「狂人」を除いた4種の配役でプレイすると状況が把握しやすいだろう。

それでは、それぞれ「夜の行動」を実施したことにして、「朝の行動」から実際のゲーム状況を想定した対話形式で紹介する。
誰がどの配役か想像しながら読み進めてほしい。

〜朝がきました(議論スタートの合図)〜

プレイヤーA

私は「占い師」です。
占いでCが「村人」でした。

プレイヤーB

Aは嘘をついています。
私が本当の「占い師」です。
占いでAが「人狼」でした。

プレイヤーC

私は「村人」です。
Aの証言は正しいです。

プレイヤーD

Cが本当に「村人」なら、配役を当てたAが「占い師」だと思います。
もしくは、AとCの2人が「人狼」の可能性もあります。

プレイヤーE

私は「怪盗」です。
Aと配役を交換して「占い師」でした。
だから、嘘をついたBが「人狼」または「狂人」です。

プレイヤーF

私は「村人」です。
Eが「怪盗」なら、Bが「人狼」または「狂人」で確定だと思います。

プレイヤーG

私も「村人」です。
「怪盗」が「人狼」と配役を交換している場合もあります。
その場合、「怪盗」が「人狼」となるため、嘘をつくこともあります。

プレイヤーH

私も「村人」です。
「村人」は最大4人で、今は4人が「村人」を宣言しています。
もし5人目の「村人」がいれば、少なくとも「村人」の1人は嘘をついています。
Dの配役を教えてください。

プレイヤーD

私は「怪盗」です。
Bと配役を交換して「占い師」でした。
だから、AとEは嘘をついています。

プレイヤーA

一旦状況を整理します。
「占い師」は1人だけです。
しかし、実際はAとBの2人います。
つまり、AとBのどちらかは嘘をついている「人狼」または「狂人」です。

プレイヤーB

同じく、「怪盗」も1人だけです。
しかし、DとEの2人いる状況です。
DとEのどちらかは嘘をついている「人狼」または「狂人」です。

プレイヤーC

「怪盗」は「人狼」と配役を交換している場合があります。
その場合、Dが「人狼」または「狂人」で、Eが「人狼(元怪盗)」という、どちらも「人狼陣営」のケースもあります。

プレイヤーD

私は本物の「怪盗」です。
私目線では、配役を交換したBが本物の「占い師」です。
だから、Bが「人狼」と宣言したAを吊れば、「人間陣営」が勝てます。

プレイヤーE

ちょっと待って!
Dは最初にAが「占い師」かもしれないと発言しています。
Bが本物の「占い師」と知っているなら、その発言はおかしいです。
Dは「人狼」または「狂人」です。

プレイヤーF

Eの証言は納得できます。
Dは本物の「怪盗」には見えません。
BとDの中に「人狼」と「狂人」がいるように思います。

プレイヤーG

私はEが「人狼」または「狂人」だと疑っています。
その場合、Eの交換先であるAと、Aが「村人」だと宣言したCが怪しいです。
A・C・Eの3人が「人狼」と「狂人」だと思います。
Bが本物の「占い師」であれば、Aを吊れば「人間陣営」が勝てますよ。

プレイヤーH

話を整理します。
1つは、AとEが「人狼」または「狂人」という推理。
もう1つは、BとDが「人狼」または「狂人」という推理。
基本はこの2つですね。

プレイヤーA

DとEの2人とも「人狼陣営」という推理。
A・C・Eが「人狼陣営」という推理もありますね。

プレイヤーB

A・C・E・Fは、BとDが「人狼」または「狂人」と考えている印象です。
B・D・Gは、Aが「人狼」で、Eが「人狼陣営」と考えている印象です。
前者は、BとDの「人狼」と「狂人」の判別ができていない。
後者は、Aが「人狼」確定だから、Aを吊ることの1択です。
Hはどちら寄りの印象もない中立な印象です。

プレイヤーC

私の配役を当てたAは本物の「占い師」のように見えます。
私はBが「人狼」だと思います。
だから、本物の「占い師」のAに対して、「人狼」だと嘘をついたように思います。

プレイヤーD

BとDが「人狼陣営」だと仮定した場合、Bが「狂人」の可能性もあります。
「狂人」を吊ってしまった場合は、「人狼陣営」の勝ちになりますよ?

プレイヤーE

Bが「狂人」の可能性は確かにあります。
しかし、私目線ではAとCは「人間陣営」だと思います。
だから、A・C・Eの誰かを吊る提案には反対です。

プレイヤーF

A・C・Eの中で投票して吊るなら、Aの1択です。
なぜなら、BがAを「人狼」と宣言しているからです。
CとEに投票するのは、「人間陣営」にメリットがない気がします。

プレイヤーG

私はAとCの2人が「人狼」だと思います。
DとEは、「怪盗」と「狂人」だと思います。
Aが「人狼」の場合、「怪盗」がAと配役を交換している場合もあります。
その場合はAに投票すると「人間陣営」の負けになります。

プレイヤーH

そろそろ投票時間です。
票を入れるとしたら、A・B・Dの中の誰かでしょうか?
ただ、Gのいうとおり、「怪盗」が配役を交換している可能性もあります。

イメージとしては、上記のような流れとなる。
議論時間が短いと、上記のように意見がまとまらずに投票となる。
時間を短くするほど「人狼陣営」が有利になるため、ゲームバランスを考えて議論時間を設定しよう。

上記の会話の中で、あなたはどのプレイヤーが「人狼」だと思うだろうか?
ちなみに、正解はない。
様々な考え方があり、どれも正解の可能性があるからだ。

ただ、正解がないとイメージできない方もいるだろう。
上記の会話の解答例を以下に記載する。

解答例
・プレイヤーA:怪盗(人狼→怪盗)
・プレイヤーB:占い師
・プレイヤーC:人狼
・プレイヤーD:狂人
・プレイヤーE:人狼(怪盗→人狼)
・プレイヤーF:村人
・プレイヤーG:村人
・プレイヤーH:村人

各プレイヤーの行動心理を以下に記載する。
改めて述べるが、正解はない。
あくまで、解答例のようなケースもあるという一例として考えてもらいたい

プレイヤーA(人狼→怪盗)の行動心理

「人狼」のAはまず、AとCが「人狼」であることを確認した。
そのため、最初に自分を「占い師」と宣言して、「人狼」であるCを「村人」と宣言した。
その後、EがAを「占い師」と誤った配役を宣言をしたことから、AはEを「狂人」と予想した。
A目線では、A・C・Eが「人狼陣営」という最終予想。

プレイヤーB(占い師)の行動心理

「占い師」のBはまず、Aが「人狼」であることを確認した。
そのため、自分を「占い師」と宣言して、Aを「人狼」と宣言した。
その後、DがBを「占い師」と正しい配役を宣言したことから、BはDを「怪盗」と予想した。
B目線では、A・C・Eが「人狼陣営」という最終予想。

プレイヤーC(人狼)の行動心理

「人狼」のCはまず、AとCが「人狼」であることを確認した。
そのため、Aの発言に合わせて、自分を「村人」と宣言した。
あとは、プレイヤーAと同様である。
EがAを「占い師」と誤った配役を宣言をしたことから、AはEを「狂人」と予想した。
C目線では、A・C・Eが「人狼陣営」という最終予想。

プレイヤーD(狂人)の行動心理

「狂人」のDはまず、「占い師」を宣言したAとBのどちらかに「人狼」がいると予想した。
どちらが「人狼」か判別できないため、Aが本物の「占い師」と匂わせる発言にとどめた。
このとき、配役を偽装できるように自分の配役は宣言しなかった。
しかし、EがAを「占い師」と宣言したことから、DはAを「占い師」、Eを「怪盗」と予想した。
そのため、Dは「怪盗」と宣言し、「人狼」と思われるBを擁護した。
D目線では、B・Dと残り1人の誰かが「人狼陣営」という最終予想。

プレイヤーE(怪盗→人狼)の行動心理

「怪盗」のEはまず、Aと配役を交換し、Aが元「人狼」で、自分が「人狼」になったことを確認した。
このとき、A自身は配役を交換されて、「人狼」から「怪盗」に変わっている認識はない。
そのため、Aから「狂人」と思われる立ち回りをするため、Aを本物の「占い師」と嘘をついた。
Aが「村人」と宣言したCも「人狼」と予想した。
そのため、EはA・C・E以外の誰かを吊るように主張した。
E目線では、C・Eが「人狼」で、「怪盗」の対抗位置であるDが「狂人」という最終予想。
「狂人」であるDが吊られても「人狼陣営」の勝利なので、Dも吊る候補に挙げている。

プレイヤーF・G・H(村人)の行動心理

「村人」のF・G・Hはまず、「村人」以外の配役の発言を確認した。
その後、それぞれの発言から、誰が「人狼」であるか予想した。
F目線では、Eの発言が納得でき、A・C・Eが「人間陣営」であり、B・Dと残り1人の誰かが「人狼陣営」という最終予想。
G目線では、Eが「狂人」または「人狼になった怪盗」という考えで、A・C・D・Eの中に「人狼陣営」が3人いるという最終予想。
H目線では、自分は誰からも疑われにくい代わりに、誰を吊るかも主張しない中立の立場を維持。周りが吊りたい候補の中から自分が吊りたい人を選ぶというスタンス。

以上が解答例をベースとした、各プレイヤーの行動心理である。

改めて述べるが、正解はない。
あくまで、解答例のようなケースもあるという一例として考えてもらいたい

あなたが誰が「人狼」と思うかは自由だ。
そして、あなたがそう思った理由を述べて、他のプレイヤーから共感が得られれば、「人狼」と思われるプレイヤーを吊ることができる。

まとめ

以上、初心者でもわかるワンナイト人狼の流れを説明した。

根拠のある説明で論理的に信用を得るも良し、感情を表に出して心理的に信用を得るも良し。
このゲームでは、いかに他のプレイヤーから信用を得られるかが重要だ。

この記事では、8人プレイで「狂人」を含むゲームの進行例で解説した。
人数と役割が多すぎて、解説の理解が難しかった方は、まずは以下の3人プレイでの進行例を見るのが良いかもしれない。

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